コラム

思わず二度見する世界の面白い法律や条例を紹介

世界には、文化や歴史、社会背景の違いから、想像もつかないようなユニークな法律が存在します。

食に関する珍法律

まずは、食にまつわるちょっと変わった法律から。

食べる予定の動物に名前をつけてはいけない(オーストラリア)

この法律は、家畜に愛情が芽生えて、食べるのをためらってしまうのを防ぐため、あるいは、名前をつけることで特別な存在となり、食用として扱うことに抵抗感を抱く人がいるために制定されたと考えられています。 現在も有効な法律です。  

ホテルの部屋でオレンジの皮をむいてはいけない(アメリカ・カリフォルニア州)

カリフォルニアでは、 ホテルの部屋でオレンジの皮をむくことを禁じる法律があります。

これは、1930年代にホテルでオレンジの皮をむいた客が、誤って皮を絨毯に落としてしまい、そのシミが落ちなかったことが原因で制定されたという逸話がありますが、 実は、輸入オレンジに使用されている防カビ剤が原因である可能性も示唆されています。

輸入オレンジの皮には、防カビ剤が多く残留しているため、 ホテルの部屋で皮をむくと、その成分が絨毯や家具に付着して、健康被害を引き起こす可能性があると考えられています。この法律は現在も有効です。  

動物に関する法律

近年、動物福祉への意識が高まる中、動物にまつわる法律も注目されています。

世界では、動物の権利や福祉を守るための様々な法律が制定されています。

動物に配慮して花火禁止区域を設けることができる(スコットランド)

イギリスの北部「スコットランド」では、2023年6月に花火および火工品(スコットランド)法が制定され、ペット、家畜、野生動物の不必要な苦痛を防ぐため花火禁止区域を自治体が制定できるようになっています。

花火によって引き起こされる苦痛を軽減し、花火の破片など有害なものを摂取することを防ぐことも目的の一つです。

花火大会の日はパニックになって保護されるワンちゃんも多いそうです。 この法律は現在も有効です。  

子犬が生まれた場所で母親と触れ合う姿を見せることを義務付ける(イギリス)

2019年より施行された、イギリスにおけるブリーダー規制法「ルーシー法」は、子犬を販売するブリーダーに対し、子犬が生まれた場所で母親と触れ合う姿を見せることを義務付け、さらに、第三者による子犬の販売を禁止する法律です

これは、劣悪な環境で飼育され、繁殖させられていた子犬「ルーシー」の悲劇をきっかけに制定されたそうです。

ルーシーは、保護後3年で死亡しました。 心臓病を患いやすいキャバリアは、小型犬のなかでは短命な部類に入りますが、それでも8年という寿命は平均から見てもとても短く、いかに過酷な生活を強いられていたのかが分かります。

この法律は現在も有効です。

ペットショップで展示販売される犬や猫を保護団体で保護された個体に限定(アメリカ・カリフォルニア州)

2019年1月1日から施行された、アメリカのカリフォルニア州の法律では、ペットショップで展示される犬や猫、ウサギを保護団体やシェルターで保護された個体に限定し、手数料を取らずに新しい飼い主さんへの譲渡にかかる費用を総額500ドルを超えないように定めています。

動物の繁殖業者による虐待を防ぎ、保護動物の譲渡を促進するための法律です。

ペットショップで販売される動物のすべてが保護動物になる日が来るかもしれません。この法律は現在も有効です。  

危険な状況下で車両内に動物を放置することを禁止(アメリカ・ホットカー法)

アメリカでは、危険な状況下で車両内に動物を放置することを禁じる「ホットカー法」が多くの州で制定されています。 これは、夏の暑い日に、車内に閉じ込められた動物が熱中症で命を落とす事故を防ぐための法律です。

2021年には、訓練施設に向かう途中で、警察犬2匹がパトカーの中に取り残され、熱中症で死亡するという痛ましい事件が起こりました。

この事件は、記録的な暑さの中で起きた悲劇であり、ホットカー法の重要性を改めて認識させるものとなりました

動物を家族の一員として守る意識の高まりが感じられます。この法律は現在も有効です。  

犬や猫のペットショップでの販売を禁止(フランス)

フランスでは、2024年1月からペットショップでの犬や猫の販売が禁止されました。

これは、年間10万匹もの犬や猫が飼育放棄されている現状を受け、 衝動買いによる飼育放棄を防ぎ、動物福祉を向上させる狙いがあります。

今後は、ブリーダーから直接購入するか、保護団体から引き取るなどの方法でしか、犬や猫を飼うことができなくなります。

また、イルカやシャチのショーや一般客とのふれあいも禁止されます。

動物をショーの道具として扱うのではなく、その福祉を尊重する姿勢が明確に示された法律と言えます。

この法律は現在も有効です。  

思わず笑っちゃう世界の珍しい法律

警察官は犬を静かにさせるためなら犬に噛みついてもよい(アメリカ・オハイオ州)

アメリカ合衆国オハイオ州では、警察官は犬を静かにさせるためなら犬に噛みついてもよいという法律があります。

一体どんな状況で、警察官が犬に噛みつく必要があるのか想像できませんが、ちょっと怖い法律ですね。

この法律は現在も有効です。  

トイレを貸さないのは違法(イギリス・スコットランド)

イギリスでは、トイレを貸さないのは違法であるという法律があります。

スコットランドでは、玄関をノックしてトイレを貸してほしいと頼んできた人に、トイレを貸さないのは違法とされています。

現在では守られていないようですが、 スコットランド人の親切心や、当時の治安の良さが垣間見える法律です。  

まとめ

世界の変わった法律を見てみると、その国の文化や歴史、社会問題が見えてきます。

動物福祉に対する意識の高まりや、過去の失敗から教訓を得て制定された法律など、背景を知ると、法律は単なるルールではなく、社会を映す鏡のような存在であることに気づかされます。

これらの法律は、文化や価値観の多様性を示すだけでなく、社会の変化や進歩を反映していると言えます。

動物福祉に対する意識の高まりは、世界的な傾向であり、多くの国で動物の権利を保護するための法律が制定されています。また、過去の事件や事故を教訓に、人々の安全や健康を守るための法律も生まれています。

法律は時代とともに変化していくものだなあ、と改めて感じました。

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